賃借対照表の簡単な手作り方法や作り方・D... | 色々な作り方の情報サイト　作り方ラボ

企業が賃借対照表を始めとする財務諸表を作成する事自体は、営業活動と言えるものでは有りません。 これらの帳票を作成する事が、直接利益に結びつく事など有り得ないのです。 しかしながら、その企業の行っている営業活動が、また、営業方針が利益を産み出す方向へ向かっているのかどうかを判りやすく知るためには、これらの帳票は重要な資料となってきます。 賃借対照表に記載される最も大きな項目の中に、資産、資本、そして負債という項目が有りますが、これは、投入された資本と外部からの投資とも言える負債とを合わせた資産がどのような形で保有されているかを示す形となっています。 初期投資を意味する資本には大きな変化が無いのが通常ですが、外部からの融資などによって変化する負債が増えると言うことは、営業活動によって産み出される利益以上に外部からの融資によって活動を行っている事に、また、資産が減少すると言う事は営業活動に流用する事ができる原資の減少を意味し、どちらも企業の将来を考えた場合、望ましい状況では無いと判断されます。 このように、賃借対照表などの財務諸表を精査する事によってその企業の抱える問題点を明確にする事もできるのです。

賃借対照表は、財務諸表のひとつで英語ではバランスシートと呼ばれるものです。基本的な仕組みとしては、資産と負債を表し、財務状況を分かりやすくするためのものです。書式としては左右に分かれ、資産と負債の額を表示するもので、最終的に差し引きした数字が純資産の状態になります。 賃借対照表のメリットとしては、一見してその財務状態を見ることができるものです。内容としては簡易的なもので、月次報告や株主などへの情報提供書類のひとつとして添付されます。賃借対照表を作るさいに必要なものとしては、その組織の財務に関するデータになります。それらの合計数を書き込むことで賃借対照表を作ることができます。 作るのに必要なものとしては紙と筆記具ですが、現在ではパソコンなどを使って作るのが一般的です。特に会計ソフトには、入力したデータを自動的に計算し、簡単に賃借対照表を作ることができます。 基本的に入力するデータは資産では流動資産である現金、預金、有価証券、売掛金など、固定資産である建物、機械、土地などがあります。負債では流動負債の買掛金、短期借入金や固定負債の社債、長期借入金などになります。またこのほか資本金や利益準備金、利益余剰金などを書き込む必要があります。

賃借対照表は手作り方法でも作ることができるものですが、正式なものとする場合には一定のルールで作る必要があります。基本的なルールとしては、対照するさいには右側に資産、左側に負債と純資産を並べる必要があります。なお、負債と純資産を記入する場合には先に負債を記入し、最後に純資産を並べることになります。 なお、このルールは簿記から来ているもので簿記の場合には右側を貸方、左側を借方と呼び、右側に資産を書き左側に負債などを書くというものです。 このルールに従い賃借対照表を作成していくことになりますが、資産での書き込む順番も、最初に保有している現金、ついで銀行などに預けている預金や受け取り手形、商品に関する資産、建物や備品などの資産になります。一方で負債の場合には支払い手形や買掛金、借入金といった順番で書き込み、最後に純資産として資本金や当期の純利益などを書き込むことになります。なお、合計を出す場合には左側と右側でそれぞれ出すことになり、それらの数字は合致しているのが基本です。 なお、貸借対照表を見るさいのポイントとしては純資産の状態であり、純資産がマイナスに陥っている場合には、債務超過の状態に陥っていることになります。

一般に、決算書などの財務諸表は税理士などが作成する事が殆どです。 これは、日常業務とは言えない作業であること、また、誤りがあってはならない資料であることから、作成に当たっては専門的な知識を有する必要が有ることなどから外部委託されているケースが多くなっているのです。 しかし、経理状況をいち早く知るメリットは小さくは有りません。 社内でこれらの帳票の作成は可能なのでしょうか。 これらの帳票の手作り方法は、想像する以上に難しいものでは有りません。 まず、現在の経理状況を正確に把握し記入する事が最も重要です。 次に、日常の営業活動や資金の推移状況を正確に書き記す事、これによって一定の期間内で、資産や負債がどのように推移するかが明確になるはずです。 もちろん、取引先の記入漏れも注意したい部分では有りますが。 これらの項目がしっかりと把握され、帳票に記入される事によって、経費や利益を明確にする事ができ、損益計算書の作成、更には賃借対照表の作成へと繋がってくるのです。 簿記と聞くと身構えてしまいがちですが、賃借対照表の仕組み自体はそれほど難しいものではないのです。 原則をはっきりと理解し、金銭の移動が有れば遅滞無く記載する。 このことが出来れば賃借対照表を社内で作成する事は簡単なはずです。