絞り染めの簡単な手作り方法や作り方・DIY・レシピ

絞り染めを作ることの楽しさ
日本で絞り染めが始まったのは奈良時代とされており、法隆寺や正倉院には布に絞り染めを施してあるものが見られます。奈良時代に採用されていた染色方法には4つの方法があり、その中で絞りは「纐纈(こうけち)」という技法にあたり、この時代から中世にかけては絞りの位置は決して高いものではなく、特に上流階級の人々の衣装として扱われることもありませんでした。 しかし、室町時代から安土・桃山時代に入ると、絞りの技法を用いた「辻ケ花」という、絵画性の要素を取り入れた染色法が登場すると、人気が広まり注目されるようになりました。その後、江戸時代には糊を使って防腐作用を持たせた「友禅」が、辻ケ花に代わって注目されていきました。 江戸時代では、「京鹿の子」と呼ばれる高級絞りと、「地方絞り」と呼ばれる庶民的絞りに分類されるようになっていきました。京鹿の子は京都で絹を使って絞り上げた「疋田鹿の子絞り」をさしており、布にあえて凸凹を加えることで、高級感と付加価値を持たせています。一方、地方絞りは木綿を使って絞り上げられており、豊後(大分県)の「豊後絞り」や、尾張(愛知県)の有松・鳴海絞りが該当します。特に有松・鳴海絞りは、尾張藩の保護を受けるまでになりそれを受けて発展していき、江戸時代以降は最大の産地にまで成長したいったのです。この頃から絞り染めは徐々に高級に品へと変化していきました。
絞り染めを作るのに用意する物
夏休み、子どもの自由研究で悩んでしまっている人も多いかと思います。考え付くものはあっても、実行するのが難しかったり、面倒だったりで移れない、子どもが嫌がるなどさまざまな事情があるはずです。そんな時におすすめとなっているのが絞り染めで、ハンカチ1枚からできますし、染料も自宅にあるものを利用しても良いですし、今は手軽に安いものが売っていますので、専門の高価なものを使うことなく染めることができるのです。しかも出来上がるまでどうなるのか分かりませんので、好奇心が刺激されますし、やってみたいと思うようになるはずです。 では自宅で簡単に絞り染めを行うために必要な用具は何かというと、染料として市販品を購入してもいいですが、コーヒーや紅茶、玉ねぎの皮なども可能です。最近の化学染料は定着剤などを必要としなくてもいいものもありますので、昔に比べて気楽にチャレンジできるようになっています。他に染めるための布が必要で、ハンカチやTシャツなど白いものがよく、さらに絞るために必要な輪ゴムや糸などになります。また染めるためのボールやバケツも必要で、色移りがあるので金属製のものを使用するとよく、安全のためにゴム手袋も用意してください。
絞り染めの作り方の手順
それでは絞り染めの手作り方法になりますが、まずはハンカチやTシャツを好きなところでつまんで縛っていきます。プロになると出来上がるの構図が読めて、そこから想像してデザインを考えていくのですが、初心者の場合は自由にやってみることをすすめます。ただし注意が必要で、布質によっては綺麗に染められない場合があるので、綿などを使うのが安心です。 染色する容器に任意の染料を入れて溶かしていきます。コーヒーや紅茶の場合は、飲むときよりも濃い目に煮だして漉してください。そして縛った布を入れてしみ込ませていきます。この時、化学染料の場合は説明書にある時間を、紅茶などの自然染料は半日~1日くらいは浸しておきます。放置せずに10~15分に1回くらい軽く混ぜていき、しっかりと色をしみこませます。注意点としては染料に触れる時は直接ではなく必ずゴム手袋をして、荒れを防ぐことが大切です。 そしてそのまま水で洗っていき、使用した染料によっては色止め用の液体を使います。さらに輪ゴムを外して水洗いをしていって、色が濁らず綺麗になったら絞ってハンガーにかけて陰干ししていきます。これで乾いたら完成、どんな模様になっているのか出来上がってからの楽しみになります。
絞り染めの作り方のまとめ
江戸時代後半から明治時代になると、様々な模様の染物が登場してきたことを受け、日本の各地に絞りの産地が存在していました。しかし、現在では着物の着用率の低下などから残存する産地は、京と有松のみとなっています。 現在では、洋服に絞りの生地を使用するなど、和風テイストの洋服も人気があります。絞りの良い点は、手作業で染められているものには、一つとして同じものがないところにあり、オリジナルの生地を作ることができ、更にそれを使用して着物や洋服を作れば、世界に一つだけのオンリーワンの着物が 作れます。また、絞り染めは簡単手作りすることも出来るので、生地作りから自分の思いの通りに行うことができます。 今回は、人気のある「タイダイ染め」に挑戦してみましょう。カラフルな色合いが特徴で、夏の時期に使用すると最適です。 「タイダイ」とは、「Tie=縛る」「Dye=染める」という意味で、様々な絞り方で何種類もの模様を作り上げていきます。シンプルなデザインから複雑なデザインまで染め上げることができます。ここでは、Tシャツに専用の染料を用いて染めていきます。 用意するものは、綿100%のTシャツ(半袖でも、長袖でも可)・染料(手芸用の通販サイトで購入できます)ここではパープル・ブルー・蛍光イエローを使用します・水で染める時の補助剤・色止め剤・塩・ドレッシングボトル(100円ショップにある先端をカットできるものが最適)・ゴム手袋・タコ糸・網・バケツです。 ジャバラサークル模様を作ります。1.Tシャツを半分に折り、チャコペンで半円を書きます。 2.ラインを目印にジャバラに折っていきます。 3.チャコペンで書いたラインが真っ直ぐになるように折って、タコ糸で縛ります。 4.続けて何箇所かも同様に縛りましょう。 5.ドレッシングボトルに染料を入れ、好みの色を染めたい場所に垂らして染めていきます。これを表と裏の両方に行います。 6.染め終えたら、タコ糸を外して完成です。
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「絞り染め」は、布の一部を縛るなどして、染める際に染料が染み込まないようにすることで、布に模様を描いて行く技法で、別名「絞り」とも言われています。布の絞り方には、糸で縛る・縫い締める・折り曲げるなどの方法を用いて、布に圧力をかけた状態で染めていきます。この、布に圧力をかける作業は「括り(くくり)」と呼ばれています。括りの行程により、布には立体的に盛り上がったシワが出来上がり、絞り上げた部分だけが染料が染み込まずに残るため独特な模様が作ることができます。絞り染めを説明する際、この括りの作業によって作り出された立体的なシワを、表現の対象の一部として評価することもあります。布を染め上げる模様染めの技法の中では、絞りは非常にシンプルで素朴なものであり、この技法に似た染め方は、日本だけに留まらず世界各地で独自の技法で生まれ、その土地で根付いています。絞りの古くは、インドの「アジャンター石窟群」の壁画に描かれており、そこに描かれている人物が絞り染めの手作り方法で染めたとみられる模様が残されています。また、現在残されている資料には、中央アジアに位置する「アスターナ古墳」から出土されたもので、6世紀頃のものとみられる中国の絹の絞りや、中南米に位置する有名な、インカ帝国が出来る以前の時代の木綿の絞りなどが、貴重な資料として残されています。