冷や汁の簡単な手作り方法や作り方・DIY・レシピ
冷や汁を作ることの楽しさ
夏バテで食欲が無い時、冷や汁はうってつけの料理です。何しろ魚入りで高たんぱくな味噌汁かけご飯なので、他に何品もおかずを作らなくとも、効率よく栄養を摂ることができます。 冷や汁の主な材料は鯵の干物にきゅうり、みょうが、大葉、味噌、ゴマですが、トマトの角切りや水切りした豆腐を加えても美味しく、さらに栄養価が高くなります。トマトはきゅうりと同じ作用を持ち、体を内側からゆるやかに冷やしてくれます。鯵の開きを焼いて身だけにほぐして、という工程は少し面倒に思えますが、お子さんのいる家庭なら一緒に作業するとその工程も楽し、と言えるでしょう。特にこの料理は主にすり鉢を使うので、ゴマをする時、味噌をする時など、お子さんにすり鉢を支えてもらったり、すりこぎの使い方を教えてあげたりと手伝ってもらいながら親子一緒に作ってみましょう。 食育という言葉があるように、料理を通じて学び取れるものは数多くあります。冷や汁は郷土料理でもあるので、それをきっかけに宮崎県の食文化や生活文化を知るよすがにもなるでしょう。「宮崎に行って本場の冷や汁を食べてみたいね」という会話も生まれるかもしれません。親子のスキンシップ、食育にも冷や汁はお勧めです。 また、鯵の開きをほぐすなんて面倒、という人には鯖の缶詰を使った略式の簡単な作り方もあります。こちらは夏の暑い日、火の前に立たなくてよいというメリットがあります。
冷や汁を作るのに用意する物
冷や汁は、宮崎県・埼玉県・山形県など、日本全国で食べられている日本料理のことです。地方によって作り方は違いますが、現在では宮崎県で作られている冷や汁が最も一般的に知られています。冷や汁は焼いた魚をすりつぶした汁をご飯または麦ごはんにぶっかけて食べる、夏の料理として食べられています。冷や汁を作る際に用意する食材は、いりこや焼いた魚、ゴマ、麦みそです。それに豆腐、キュウリ、しそなどが入ることがあります。魚を細かくするために、すりこぎとすり鉢が必需品になります。すりこぎならDIYで簡単に作ることもできます。魚はいりこまたはアジが一般的に使用されていますが、淡泊な味わいの魚なら大丈夫だそうです。一部地方ではアマダイを使用した冷や汁もあり、魚によって味に個性が出てきます。麦みそを出汁で伸ばすので、見た目は味噌汁のようになります。冷たい味噌汁をご飯にかけて食べる、と想像するとわかりやすいかもしれません。よく冷えた汁をつくるので、手作り方法で作るとおいしい状態で食べることができます。汁を冷やすための氷もあるとよいでしょう。冷や汁が完成したら、あとはご飯にかけるだけでおいしく食べることができます。なので、おいしいごはんがあればよりおいしく食べられます。
冷や汁の作り方の手順
冷や汁の作り方は簡単で、手作り方法でおいしいレシピがあります。まず、いりこや焼いたアジなどの魚を準備します。それにゴマ、麦みそを加え、すり鉢とすりこぎを使って細かくなるまですりおろします。すりおろしたら薄く延ばし、直火焦げ目がつくまで焼きます。こうすることで、冷や汁の風味が増し、よりおいしくなります。そこに出汁を加え、再びすり鉢とすりこぎを使って薄く延ばします。塊がなくなるまでのばしたら、輪切りにしたきゅうりや、一口大に切った豆腐、また、切ったみょうがやしそなどを加え、汁をよく冷やします。氷を入れると手っ取り早く冷やすことができます。よく冷えたら、冷や汁の完成です。食べ方も簡単で、温かいごはんまたは麦ごはんに冷や汁をぶっかけるだけです。宮崎県では、夏によく食べる「夏バテ対策」の料理として人気があります。日向市では、魚としてアマダイを使った冷や汁がよく食べられています。これはミソナマスともいわれ、いりこやアジを使った冷や汁よりも上品な味がするといわれています。夏バテに効くといわれている料理は様々ありますが、冷や汁には、魚や麦みそに含まれている塩分をはじめ、キュウリや豆腐など、水分の多い食材が含まれているので、熱中症対策にもなります。
冷や汁の作り方のまとめ
冷や汁の手作り方法ですが、本格的に鯵の開きを使う方法と、略式で鯖缶を使った方法を紹介します。 まず本式の冷や汁の作り方ですが、材料は鯵の干物1匹、炒りゴマ大さじ3~4杯、味噌大匙3~4杯、きゅうり1本、大葉5枚、みょうが1~2個、昆布だし汁500~600ccを用意します。これで大体2~4人分になります。 ①鯵の干物はこんがり焼いて皮と骨を取り除いて身だけにします。 ②きゅうりとみょうがは薄い小口切りに、大葉は千切りにしておきます。 ③すり鉢でゴマをすり、半ずりの状態にして、①の鯵の身を入れてすりつぶし、味噌を加えてさらにすりつぶします。 ④③の鯵、ゴマ、味噌をすりあげてペースト状にしたものをすり鉢の内壁に貼り付けるように押さえていきます。この時、すり鉢を逆さにしても落ちないようにしてください。すり鉢をひっくり返した状態でガスコンロの上に置き、中火で中の味噌を1~2分くらい炙り焼き(焼き目がつくくらい)にします。この時コンロの両脇に小皿を置いてそれに鉢をかぶせるようにするとよいです。 ⑤④に昆布だしを加えてのばし、味噌汁にします。濃さはだし汁の量で調整してください。②のきゅうり、みょうが、大葉、お好みで角切りトマトや水切りした豆腐を加え、冷蔵庫で冷やします。時間がない時は直接氷を入れても良いですが、その際は氷で薄くなるのを見越して濃さを調整しましょう。温かいご飯にかけて完成です。 次に、略式の簡単な冷や汁の作り方です。 ①アルミホイルに薄く味噌をしいて、焦げめがつくまでトーでスターで焼きます。 ②みょうが、大葉は千切りにして、薄く輪切りにしたきゅうりを塩もみしておきます。 ③鯖缶を②と一緒にボウルに入れてほぐし(水切りした豆腐を入れる時はここで入れます)、ざっくりと混ぜます。 ④別のボウルに焼いた味噌、鯖缶の汁、すりゴマを入れてたっぷりの冷水でのばしながら溶きます。 ⑤お茶碗にご飯をよそって具をのせて、汁をかけ、好みでトマトの角切りと炒りゴマを散らして完成です。
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夏の暑い日は食欲も減退しがちですし、火の前に立つのも億劫になってしまいます。ついつい素?や冷麦といった簡単で冷たい食事が増えてしまいますが、こればかりの食事が続くと栄養が偏ってしまいますし、栄養不十分から体力不足になり、さらに夏バテを招く恐れがあります。同じ冷たいものを摂るのなら、栄養がある食べ物を摂りたいもの。ここで紹介したいのが、宮崎県の郷土料理でもある「冷や汁」です。地元では「ひやしゅる」とも呼ばれ、もともと農村で忙しい仕事の合間に手早く済ますことのできる食事法として、生活の知恵から生まれたものだそうです。一口でどんな料理かを説明するとしたら、「冷たいネコマンマ」と言えるでしょうか。ネコマンマは語弊があるにしても、温かいご飯に冷たく冷やした味噌汁をかけた食べ物なので、あながち間違っているとは言えないでしょう。もちろん、ただの冷たい味噌汁ではありません。鯵の干物を焼いてほぐしたものに、きゅうりやみょうが、大葉が加わり、栄養は満点です。きゅうりは体を内から冷やしてくれる夏野菜なので、夏の暑い時期は積極的に摂りたい野菜でもあります。簡単でも栄養ある夏の食事として、冷や汁はぴったりなのです。